「効果」を競う、化粧品の第2ステージ

「効果」を競う、化粧品の第2ステージ

相変わらず化粧品のCMがテレビ、雑誌、新聞、近頃はネットを賑わせている。
各社、それぞれコピーはもちろん映像表現に工夫を凝らして、女性の心をくすぐる表現で購入を促している。
女性が綺麗になりたい一心で思わず手を出してしまうのも無理からぬところだ。

化粧品は「ちふれ」に代表されるリーズナブルなものから、数万円する高級ブランド品まで価格帯は幅広い。高額な化粧品に値段に見合う効果を期待してしまうのは、広告表現と相まってやむを得ない面もある。 500円と5万円の化粧品。100倍の差がある。両方の化粧品を使ってみて、果たして100倍の差を実感できるだろうか?
確かに香りや使用感、さらには瓶や箱には差があるが、肝心の効果のほどとなると「?」がつく。
化粧品の効果を信じて多くの女性が購入しているのだが、最近はその効果に対して疑問を抱く女性が増え始めている。また化粧品そのものの使用に不安を持つ人もいる。

先ごろ一般の人を対象に開いた「免疫美容セミナー」(主催・日本免疫美容協会)に予想を上回る180人の方が来場したのも化粧品に対して疑問を持つ人が増えているからだろう。
化粧品業界は、消費者の不安や疑問に応えるためにも、よりいっそう効果効能のある商品を開発・提供する時代に移りつつあるといえる。資生堂が今秋、免疫の役割を担うランゲルハンス細胞に着目した化粧品を発売するのもその現れの一つといえる。資生堂に続いて競合各社は同様の新商品をマーケットに投入してくるだろう。

化粧品はいままでを第1ステージとするなら、これからは機能性を備えた化粧品の第2ステージに突入するのは確かだ。第一ステージでは見た目だけの表面上の美しさを追求した(しかも、永年使用すると有害な場合もある)化粧品だったが、第2ステージでは肌を健康にする効果効能を備えた化粧品が主流になる。それは消費者が求める流れでもある。 そして、さらにいえば食品に機能性食品があるように化粧品にも機能性化粧品の規定が求められる。

先般の美白化粧品による事故をみても分かる通り、化粧品をあずかる行政として国民の安全を守る観点からの規制は必要になってくるだろう。化粧品もそういう時代に入った。

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