理美容店は、景気回復の「待ち」の経営でなく、積極的な「攻め」の経営を

理美容店は、景気回復の「待ち」の経営でなく、積極的な「攻め」の経営を

平成26年を迎え、世の中はアベノミクス効果による経済回復への期待感が高まっています。高級品はもとより、億ションといわれる超高級マンションの売れ行きも好調だといいます。豪華客船で行く海外クルーズ、国内旅行ではJR九州の高級列車「ななつ星」の予約は半年先まで埋まるなど、アベノミクス効果は確かに現れています。

アベノミクスの3本目の矢である成長戦略は、規制緩和などとともに技術革新、イノベーションに注目が集まっています。ハンドルを握らなくても目的地まで安全に走行できる自動車、iPS細胞を応用した先端医療、またすでに実用化されていますが3Dプリンターの開発などなど。世の中を大きく変える可能性を秘めた開発・研究が着実に進んでいます。
ところが、美容業界は画期的といえるようなイノベーションは期待できそうにありませんし、店舗は増え続け、競争がいっそう厳しくなっている現実があります。そんな中でアベノミクス効果が美容業界にも及ぶのを期待したいのはやまやまですが、美容業界の景気回復の前提になる賃金アップは未知数です。輸出産業など一部の業界では給与がアップされそうですが、果たして全産業に波及するかは正直、疑問です。
期待に満ちた年明けですが、美容業界にとっては玉虫色なのが現実です。

このような先行き不透明な時代、景気回復の「待ち」の経営でなく、積極的な「攻め」の経営が求められます。積極的な経営の一つとして、数年前よりエステティックやネイルを取り入れたトータルビューティが提案されています。しかし、一時的に話題になることはあっても好成績が持続しているトータルビューティサロンを知りません。
技術革新の乏しい美容業界ですが、美容業界はこれまでに、さまざまなヘアスタイルを創る技術を編み出してきた歴史があります。アップスタイル、ピンカール、レーザーカットなどなどです。
消費者のヘアに対する要望は千差万別です。「ハレ」の日にはアップスタイル、ご年配の方はピンカールで創ったヘアスタイルなど、いろいろなニーズがあるはずですが、いまのカット&ブロー一辺倒の営業では対応できるはずがありません。

そこで先人達が過去に開発したアップスタイル、ピンカール、レーザーカットなどの技術を再び見直し、メニューに取り入れることを数年前より提案しています。これを美容業界のレトロイノベーションと称しています。
トータルビューティサロンは莫大な資本が必要ですが、レトロイノベーションなら資本はいりません。重要なのは技術力です。エステティックやネイルを一から勉強するのとは違い、ヘアに関連する技術ですから、美容師さんなら容易に取り入れることができるはずです。
レトロイノベーションで、平成26年をぜひ良い年にしてください。

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